日本人はここまで他人に無関心なのか!
人情紙のごとし

 

先日、英辞郎を買ってきました。英辞郎ってわかりますか? 実は英語の辞書ですが英和と和英が一緒になっていて豊富な例文も含めて多様な方法で検索できるという優れものです。仕事で、米国発の新サービスの日本での事業化を検討中ということで英語を読んだり書いたりの必要性が増えそうなので、前から気になっていたコイツを買ってみたわけです。実はポイントはそこではなく英辞郎でもアダルトでも良いのですが、マニュアル本にDVDが付録状態でビニール袋に入っているものというのがポイントです。

 

家のパソコンにインストールしてみると悪くありません。我々のやっている外国語を扱う作業は良いデータベースが提供されれば随分効率アップすると言えます。そこで気を良くして職場のパソコンにも同様にインストールしようと書籍をもって通勤電車に乗った。京葉線に乗って車中、マニュアルを読んでいました。

 

蘇我始発の電車ですから初めのうちは空いています。この手の本を読んでいると眠いものです(一般論で言ってはいかんか? 俺だけかもしれません)それがコンという音に起こされたわけです。いや、コンというような音が聞こえたような気がした。ま、あえて言えば飲料のプラスチックの蓋を落としたかみたいな音だった。一応眺めたが何も見あたらなかったのでそのまま本を読み続けた。読んだり寝たりを何度か繰り返していたのです。

 

ところが、何度目かの起きた時にふっと見ると、DVDの入っていたはずの袋が空っぽになっている。「ゲッ! さっきの音はDVDの落ちた音だったのか!」愕然という言葉がぴったり。確かに一度袋から取り出す時にミシン目を切っており、けっこう落ちても不思議はないかもなという袋の形状でした。何時の間にか新木場も過ぎて電車も人が林立している状態になっていて目を凝らしても何も見えません。きっと踏みつけられているだろうなと心配。それより「誰か私の落としたDVD知りません?」と声をあげるのだろうか! いったい何分前の話かわからないのにもかかわらずである。それに誰も教えてくれなかったのだから期待できそうな気がしない。人情紙のごとしということだろうなと、声をだすのも躊躇してしまいました。まったく日本人はここまでダメかと憤慨していました。

 

結局のところ東京駅で皆さんが降りてから探すことにしました。どうせ踏みつけられているわけで、ここで騒いでも大差ないだろうとあきらめモード。まったく半分腹立ちで、すっかり目が覚めてしまいました。東京駅で探してみると目を疑いました。真正面の座席の下に垂直に立ったDVDが嵌っていました。(写真をご覧ください フシギ)

だから誰も気が付かなくて誰も言ってくれなかったのだろうか? う〜ん、私の座席側に座っていた人には嵌っているのが見えたのではと思わなくもないが、あの音がした時点でどの程度混んでいたのかも思い出せない。人と人の間をすり抜けてスッポリと嵌ったら、誰も気がつかないかと思い直し寝ている私がいけないと反省しました。

ということで我がDVDは無事私の手に戻ったのでした。メデタシ、メデタシ。


失敗談TOPへ  論壇TOPへ